イノセントデイズ
久々に小説を読みたい気分になり、梅田の蔦屋書店でブラブラと本を探してたときに見つけたのがコレ。
なかなか衝撃的な展開ながらも、いわゆる「ラストに衝撃の結末が!」といった類とは違う、じわじわとショックと痛みがやってくる展開が良かった。
自分たちの日常にもあてはまる話で、自分の主観で何かを感じているとき、他者から見てもそれは同様でゆるぎない価値観か?と問うようなシーンの連発。
犯罪の被害者になった人は、人生すべてにおいて擁護されるべき存在なのか?
犯罪を犯した者の言動はすべてにおいて悪意の前提になるのか?
自分が正義を貫くとき、それは本当に人のためになることなのか?
単に自分を保身するだけであって、その振りかざした正義は他人を傷つけていないか?
そういったことをいちいちいちいち突き付けてくる。
そんなことないでしょ、モノの見方は色々あるでしょ、と聞かれれば答えれるけど、普段から何のバイアスもかけずに物事に向き合っているか?
とそんなことを考えさせてくれる作品。